赤毛のアンと「バンク・ラン」

デジタルと共に「DX」研究会:ブログ「アナログ・デジタル今昔」イメージ画像

デジタル子です。幼少時「赤毛のアン」のアニメありました。主人公アンの住むカナダのプリンス・エドワード島の四季の移ろいも色鮮やかな、美しい画像の番組でした。

 

アンの養い親のマシューは無口な働き者ですが心臓に持病が。ある時「銀行が危ない」という噂に、全財産を預けるマシューは不安に。けれど頭取の「大丈夫」と言う言葉を信じてしまいます。

 

ところが間もなく銀行は破綻。報を受けたマシューは驚きとショックにより、持病で亡くなってしまいます。悲しい場面でしたが、アンの舞台当時から銀行破綻や取り付け騒ぎはあったようです。

 

今般の米国シリコンバレー銀行の破綻は「バンク・ラン」によって破綻が加速したと言います。バンク・ランとは《預金者》が信用不安から預金を引き出そうと銀行に走る「取り付け騒ぎ」のことで、現在は窓口に走らずとも「スマホ」で《いつ・どこでも》引き出しが可能になりました。

 

しかし、このことがデジタル時代の新たな「取り付け騒ぎ」を産んだと言われます。銀行は損失の発表からわずか2日で破綻。「それは何故か?」答えは、発端となった損失情報が《SNS》で一気に拡散した結果(信用不安から)たった一日で銀行の《預金総額》の約1/4が流出したからとか。

 

そのため、かつてない速さで(翌日)破綻せざるを得ないという、最速とも言えるデジタル時代の新たな「取り付け騒ぎ」として《デジタル・バンク・ラン》と呼ばれるのだそうです。インターネットとスマホの普及で《銀行サービス》もデジタル化の「利便性」が急速に高まりました。

 

しかしながら、一方でデジタルの速さは、皮肉にもオンラインでの《預金引き出し》とSNSでの預金者の《不安心理》も加速させたようです。デジタルは私たちの社会を《豊か》にするためのテクノロジーですが、使い方次第で《さまざまな状況》をもたらし得ることも知っておきたいです。